ジオパークって何?硫黄島地区 地域おこし協力隊レポート

三島村紹介

 硫黄島からこんにちは

はじめまして。私は、棚次理(タナツグ オサム)と申します。焼酎蔵がある黒島の東隣にある島、硫黄島で地域おこし協力隊をしています。このブログに登場している坂元さんも地域おこし協力隊なので、三島村にいるもう1人の隊員となります。ただし、私の場合、焼酎プロジェクトはお手伝いで「ジオパーク推進活動」が主な仕事になります。

そこで、これから私は「ジオパーク推進活動」の仕事について紹介したいと思います。そして、この紹介を通して焼酎が作られる三島村はどんな場所なのか、みなさんに知っていただきたいと思っています。

硫黄島はどんな場所? ジオパークの視点で紹介

ジオパークの話は語ると長いので、まずは写真で全体をつかんでもらいましょう。

これは硫黄島の風景です。硫黄島は集落のすぐそばに活火山がある刺激的な場所です。小さな島で東西に5kmほど。家を出て空をあおげば煙を吐く硫黄岳が顔を覗かせます。

三島村は、竹島、硫黄島、黒島の三島でなっています。そのうち硫黄島と竹島は、7300年前の大噴火でできた巨大な窪地の縁の部分です。巨大な窪地とは何でしょう?この図をみてください。

右が竹島で左が硫黄島です。窪地とはまん中の円状になっているところです。直径が20kmあります。こうした火山活動でできる窪地のことを専門用語で「カルデラ」。三島村のカルデラは「鬼界カルデラ」と呼ばれています。

黒島、鹿児島との位置関係は下図のとおり。鬼界カルデラの大きさは他で例えると、富士山の直径、または鹿児島湾北側の、姶良カルデラと同等ということになります。

この「鬼界カルデラ」は、日本で最も新しい巨大噴火の痕跡です。そのために、硫黄島は学者が興味をもって訪れる場所のひとつとなっています。

とりあえず、硫黄島をジオパークの視点でざっと紹介すれば、こういう場所ということになります。なお、硫黄岳は大噴火の約2000年後にできた火山ですので、お間違いのないように。

カルデラは日本各地にあります。有名なもので熊本の「阿蘇カルデラ」があります。

「ジオパーク」とは?

ここもまずは軽く紹介しましょう。

地球には 1. 大地があり、そこに2. 動植物の生態系があり、3. 人も暮らしています。この3つの要素は、それぞれに関わりのない閉じたまとまりではなく、実際は密接に関わりあっています。

ジオパークは、ジオパークと名を冠した地域の「 1.大地」「 2. 自然生態系」「 3. 人のくらし」が密接に関わった状態を、そのまま保護する取り組みです。保護をして、その遺産を将来のために生かすことが活動となります。

三島村のジオパークは「三島村・鬼界カルデラジオパーク」という名です。その範囲は、竹島、硫黄島、黒島の三島。巨大噴火の爪痕がある硫黄島と竹島。対照的に、数十万年前にできた古い火山の黒島。という構成になっています。ここでのジオパークの活動は、これら多様な環境のなかで生まれた、島々の自然、歴史、生活文化などの魅力を知り、将来のために活用することです。

ところでジオパークは日本以外にもあります。例えば、ドイツ、フランス、カナダ、中国、韓国、ベトナム、イラン、トルコ、メキシコ、モロッコなど。ジオパークは、海外でも行われている国際的な活動なのです。

 

世界のジオパークリスト:http://www.globalgeopark.org/aboutGGN/list/index.htm

「ジオパーク推進活動」って?硫黄島での日々

私は、できたての「三島村・鬼界カルデラジオパーク」を維持推進してゆく仕事をしています。例えば、こういう仕事をしています。こちらも写真を見てもらいましょう。

これは硫黄島のジオパーク資料館を改装工事している様子で、人手がないので私が工事しています。

展示物をしっかりみせるためには照明が大事。複数のスポットライトをとりつけるために、天井板を外して骨組をむき出しにしました。この骨組をきれいに整理してスポットライトを敷設する予定です。

資料館のリニューアルオープンは、2019年4月を予定しています。場所は、硫黄島港から歩いて5分。下の写真「三島開発総合センター」という建物の2階にあります。興味のある方は是非足を運んでみてください。

「三島村・鬼界カルデラジオパーク」は、日本で一番小さなジオパークと言われています。推進委員会の規模も小さくて、関係者は1人で何役もこなしています。今年、硫黄島にできたジオサイトの看板も、内容からデザインまで自分たちで行ないました。おかげで、よく練られた看板ができたと思います。

このジオサイト看板は硫黄島に6ヶ所あります。港の観光案内所で場所を聞いて、探してみてください。

まとめ:ジオパークとその活動をざっくりまとめ

いかがでしたでしょうか。三島村のジオパークと推進活動の様子が、なんとなくイメージできたでしょうか?要するに、面白そうな自然や文化がある場所で、その魅力を掘りおこしたり、発信しようとしている人がいる。いまは自転車操業です。ということが伝わればよいと思います。

私たちの組織は小さいので、物量にものをいわせた派手なことはできません。しかし、小ささを生かして、他のジオパークにないユニークな活動ができていると思います。なにしろスタッフが手作りで資料館をつくっているわけですから。