こんなところにミシマサワガニ!【三島村黒島に生息する県指定天然記念物】

こんにちは

みしま焼酎 無垢の蔵 杜氏の坂元です。

焼酎から少し話題逸れますが、今年の連休中に道端で発見したミシマサワガニについて書いていきたいと思います。

それにしても三島村黒島はホントに味わい深い島だと感じました、ぜひ最後までお読みください。

県指定天然記念物ミシマサワガニについて

鹿児島県教育委員会のホームページの情報によりますと、ミシマサワガニは

・県指定天然記念物への指定年月日は平成25年(2013年)4月23日

・2011年12月に新種として発表されるまでは「島嶼のサワガニ」という名称で純消滅危惧種として鹿児島県のレッドデータブックに掲載されていた

・黒島、口永良部島、宇治群島にのみ生息している

ということらしいです!

このミシマサワガニは「ミシマ」という名前が付いていますが、実際に三島村で生息している島は黒島だけということです。

あと、新種として発表されたのが2011年ということで、わりと近年になってからのことですね。

ミシマサワガニを含め、カニやエビ、ヤドカリなどは甲殻類という分類をされますが、近年甲殻類の研究が進展しているということなんでしょうかね。

今回この記事を書くにあたって甲殻類について調べていくうちに、その多様性やミシマサワガニの重要性に驚きました。

ミシマサワガニから考えらる黒島への超巨大噴火の影響

自然界には様々な種の甲殻類が存在している中でミシマサワガニに関しては、生息地が黒島・口永良部島・宇治群島と限定的なこと等が貴重な情報になります。

例えば、

7300年前、海で隔離されている黒島の生物が鬼界カルデラが形成された時の爆発的な巨大噴火で全て死滅したとする。

噴火の影響を受けた後の黒島に生息する生物は海を越えて入ってきた事になる。

ミシマサワガニが口永良部島や宇治群島から海を越えて黒島にやってきたとは考えにくい。(長距離の移動能力に欠ける等の理由から)

黒島では噴火によるミシマサワガニの死滅は発生しなかった。

噴火の影響が少なかったのでは?

という考え方ができる様です。

それは、スダジイやアカガシなどの植物群落が黒島に残っていることから、やはり巨大噴火の影響が少なかったと考えられることにも関連してきます。

雄大な自然の成り立ちを小さな離島の些細なことから紐解いていくのはロマンを感じますね。

こんなところにミシマサワガニ!

今年の5月の連休は島の中でできることをしようと思い、思いっきり黒島中を探索していました。

すると、下の黒島の地図の赤丸周辺の林道を横断しているミシマサワガニを見つけました。

黒島の中央から北部に流れる中里川の上流に近いところではあるので、水源が近くにあるポイントです。

またサワガニの生息地は水の中と同じくらい地上にも多い様です。

特に雨の日や降り止んだ後なんかは、道路や庭でもミシマサワガニをよく見る気がします。

この写真は、雨上がりの大里で見つかったミシマサワガニの様子です。

また、この記事を書くにあたって中里川流域でミシマサワガニを探索してみたものの、一匹も見つけられなかったのが口惜しいです。

※今後もし見つけても県指定の天然記念物なので写真だけ撮って放流する予定です。

ちなみにこの中里川、以前超ビッグサイズオオウナギを捕まえた川です。

【参考記事】

オオウナギを追え!黒島の中里で大奮闘【うなぎの捕まえ方とは?】

様々な天候時の黒島の味わい深さ

雨が降った後や、曇りの日、霧の日に黒島の林道を歩いてみれば、景色が別物に見えたりします。

なかなか気軽に観光に来られる場所ではないだけに、快晴の日も悪天候の日も、ありのままを楽しむ気持ちさえあれば、きっと黒島の良さが見えてくると思います。

今にも雨が振り出しそうな霧の濃い日に林道を歩いてみると、小指サイズのミシマサワガニに出会うことができました。

また、海の色が変わっていたり、滝が増えていたりします。

今回ミシマサワガニに注目してみたことで、黒島の面白い部分がさらに見えてきた気がします。

 

今回はここまでです。

最後までお読み頂きありがとうございます。

焼酎好きなあなたに...

人口200人の離島で作られた
希少な芋焼酎を試してみませんか?