2019年焼酎の仕込みを終えて【新しい仲間を迎えた無垢の蔵2年目】

こんにちは、みしま焼酎 無垢の蔵 杜氏の坂元です。

2018年9月に無垢の蔵の落成式があり、同年10月30日から初年度の焼酎製造が開始されました。

翌2019年5月1日に新しい「焼酎みしま村」が発売になりました。そして早いもので、2019年2回目の焼酎の仕込みが始まり、無事終えることができました。

焼酎みしま村2019の原酒

今年の仕込みはどのような雰囲気だったのか、また2年目を振り返っていきます。

2019年は7仕込み、硫黄島産のベニオトメも使用、一生懸命仕込みました!

2次モロミの様子

昨年は4仕込みでしたが、今年は原料芋のベニオトメ栽培にさらに力を入れ、7仕込み行いました。

ちなみに1仕込み1.2トンの原料芋を使用するので、7仕込み×1.2トン=8.4トンの原料芋を使用しました。

なんと今年は硫黄島産のベニオトメが2仕込み分収穫できたので、硫黄島産のベニオトメを使った焼酎を製造することができました。

硫黄島のベニオトメ収穫の様子

昨年は黒島産のベニオトメのみでの仕込みでしたね。

黒島だけでベニオトメ栽培をしていたら、7仕込み分もベニオトメを収穫することは出来ませんし、せっかくの3つの島からなる三島村ですから、焼酎プロジェクトが島と島を繋ぐことができたら嬉しく思います。

たくさんの島民の方々に支えられているベニオトメ栽培や焼酎の仕込み

蔵に務めるパートさんの様子

2つの地区を合わせても200人を切る人口が極端に少ない黒島での仕込みは、島民のみなさまの支えがあって初めて成り立ちます。

台風や塩害の多い小さな離島の大変な環境下で農家さんが一生懸命育てたベニオトメを100%黒島の美味しい水で、私たち無垢の蔵の従業員が仕込みました。

仕込みだけとは言わず、ベニオトメ栽培から収穫、そして仕込み・ボトリング・仕上げ作業など全ての工程に島民の方々の支えがあります。

大里老人会のみなさまとの苗植えの様子

そんな無垢の蔵2年目は特に島民の支えを強く感じる年になりました。

下の写真をご覧ください、今年の夏の豪雨で植え付けた苗がことごとく流されてしまいました。

豪雨の後の様子

島のみんなで植え付けた畑がこういう状況に置かれると精神的にかなり辛いです。

老人会のみなさまが手入れをしてくれたり、農業指導員の先生のアドバイスを聞いたりして、なんとか乗り越えることができました。

今年は直撃の台風がありませんでしたが、焼酎プロジェクトの肝と言えるベニオトメ栽培に関しては、毎年安定して収穫するためにどうしたら良いかを考える必要がありますね。

大里のベニオトメ収穫の様子

収穫したばかりのベニオトメ

農業は自然が相手ですから万事が上手くいくわけではないですが、今年も無事に収穫ができて仕込みをすることができました。

初めての無垢の蔵での焼酎メンドンの仕込み

コンテナいっぱいの硫黄島産ベニオトメ

先に少し触れましたが、2仕込み分の硫黄島産のベニオトメが黒島に届き、初めて焼酎メンドンを無垢の蔵で仕込むことができました。

活火山を擁する硫黄島では作物を栽培することが難しいとされています。

そんな硫黄島で、今年は数名体制で広大な農園を運営してもらいました。

広大な硫黄島農園の上空写真

苗床作りもしています。

春になる前の苗床の様子

今年は台風の直撃は免れたものの、台風が近海を通過しただけでもこんな感じです。

私も1ベニオトメ農家としてこの大変さが身に沁みて分かります。

塩害を受けても近くに水源がないため水を撒けません

少数体制で栽培から収穫・出荷までして頂きました。

硫黄島らしい黒土とベニオトメの様子

今年メンドンが仕込めたことにとても感謝しています、商品になるのが今から楽しみです。

2017年に発売されていたメンドンの紹介記事はこちら↓

https://mishima-shochu.jp/shochu/shochu-mishima-mendon/

2年目の振り返りと新しい仲間の紹介

夏の畑の手入れの様子

今年2019年も無事、終わろうとしています。改めて振り返ってみると中身の濃いあっという間の1年でした。

年が明けてから春になるまで

蔵で原酒のブレンドをしたりろ過をしたり、苗床を準備したり、圃場の整備をしたり・・・。蔵と畑と苗床を何回も行ったり来たり、行ったり来たり。

そして何と言っても、焼酎みしま村の仕上げ作業など初出荷に向けての準備が一番忙しかったです。

初出荷に向けて仕上げ作業の様子

何をするにしても初めての作業が続き、従業員にも疲労の色が見えていた気がします。

初出荷・植え付けの春と雑草と戦った夏

無時に初出荷が済んだと思ったら、今度はベニオトメの採苗と畝立て・マルチ張り。

それが済んだ頃には、いつの間にかGWが明けていました。この時期はとにかく手を動かしながら次は何をすればよいかを考えていました。

そして夏が来て、月に1~2度のペースでボトリングをしながら、畑の雑草を処理したりヤブを切り払ったりしていました。

ツル返しをしながらの雑草との戦い

今年も奈良大学生がお手伝いに来て下さりました。人手不足はどうしても避けられない問題なので、ありがたいことです。

黒島のベニオトメ栽培関連記事はこちら↓

https://mishima-shochu.jp/project/beniotome-kuroshima/

新しい仲間を加えての2年目の仕込みの秋と冬

そしてやっと秋になるとベニオトメの収穫と焼酎製造がスタートして、無事仕込みも終えて今に至るわけです。

また今後の記事で詳しく紹介することになると思いますが、なんと今年の仕込みの途中から、新しい地域おこし協力隊員として仲間が増えました。

本城くんです。※彼に雰囲気は似ていますが、実際はアフロではございません。

彼が加わったことにより日々の仕込みを、より一層スムーズに進めることができました。

パートさんや島民の方々とすぐに仲良くなっていました。スゴイですよね。

さて、今年の仕込みが終わったばかりではありますが、来年の仕込みにむけて良い品質のベニオトメ栽培・焼酎製造ができるように焼酎プロジェクトメンバー一丸となって日々の仕事に取り組んでまいります。

これからも応援宜しくお願い致します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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